はじめまして。
koga.ライターの相馬はじめです。古河生まれ・古河在住でフリーWebライターをしています。
古河市内には図書館が2箇所、図書室が5箇所もあることをご存知でしょうか。
今回はそのうちの1つ、古河市南西部に位置する古河市中田公民館に併設される図書室を紹介します。
古河図書館の分室として生まれた中田公民館の図書室は、絵本や名作小説、郷土資料などを取りそろえ、子どもからお年寄りまで幅広い世代が集う憩いの場所となっています。
向かい側には古河市立古河第四小学校があり、地域に根付いた施設として地元の人からも長く親しまれています。
本記事では、館長を務める西岡聡(にしおか・さとる)さんにお話を伺いながら、中田公民館ならではの魅力や特徴をお伝えします。
初めて訪れる人にも親しみやすい図書室
中田公民館図書室の内観
中田公民館の図書室は、誰でも気軽に入りやすく利用しやすいことが魅力。
館長の西岡さんも「なじみやすい図書室であることが1番のポイント」と語ります。
平日は15〜20人が利用し、土日はさらに利用者が増えるとのこと。
また、向かい側には古河市立古河第四小学校があり、放課後の子どもたちの居場所としても重要な役割を果たしています。
「『こんにちはー!』と元気よく挨拶してくれる子どもたちが多いのも嬉しいですね」と、西岡さんは笑顔で話します。
誰にでもやさしい中田公民館の職員さん
本の借り方がわからないときや探している本が見つからない場合は、中田公民館の職員さんに声をかけてみましょう。
職員さんが本を借りるための手順から利用期間、返却方法など、詳しく親身になって教えてくれます。
パソコンで本を探す方法においても、職員さんが代わりに操作してくれるので、機械を触るのが苦手な方も心配いりません。
「わからないことは何でも聞いてください」という職員の方々のやさしい心づかいが、親しみやすい図書室の特徴をよく表しています。
学生にとって大切な学習スペース
中田公民館の図書室は、地域の子どもたち、特に学生にとってなくてはならない学習の場となっています。
図書室内の学習机
西岡さんは訪れる学生たちを見守りながら「今テスト期間かな?」「受験が近いのかもしれない」と、感じているそうです。
少子化が進むなか、こうして図書室を若い世代も利用してくれるのはうれしいことだと語ります。
誰でも自由に落ち着ける空間が整っていることから、学生たちにも居心地のよい場所になっているのでしょう。
放課後に立ち寄る小学生や、閉館前に「少しだけ勉強させてください」と駆け込む高校生の姿も日常の一コマとなっています。
文字が読みやすい大活字本の紹介
中田公民館の図書室は、「大活字本(だいかつじぼん)」を取りそろえています。大活字本とは、文字のサイズが大きく印刷された本のこと。
高齢者や小さい文字が見えにくい方の読書離れをつなぎとめる役割も担っています。
大活字本の本棚
大活字本の利用者層は、60代以上の方が多いとのこと。
メガネをかけたり外したりする手間がなくせることに加え、タブレットだと目が疲れやすいと感じる人にも、大活字本はおすすめです。
古河市の文豪を知る-館長おすすめの本も紹介
中田公民館の図書室では、古河市出身の文豪、永井路子(ながい・みちこ)や小林久三(こばやし・きゅうぞう)の本棚を設けています。
郷土資料の本棚
西岡さんも読書家である一面を持ち、歴史小説や地方を深掘りできる郷土史などを好んで読むそうです。
「特にお気に入りの一冊は、永井路子さんの『炎環』です」と語ります。
そんな本好きの西岡さんに「子どもにおすすめするならどのような本でしょうか?」と尋ねたところ、「歴史マンガシリーズ」の本がおすすめと教えていただきました。
図書室には、新一万円札になった渋沢栄一(しぶさわ・えいいち)の歴史マンガをはじめ、多くの歴史・伝記マンガを取りそろえています。
歴史マンガシリーズ渋沢栄一
歴史・伝記マンガコーナー
歴史マンガは一般のコミックと同様に絵がメインとなっているため、活字が苦手な子にも読みやすく、楽しみながら歴史を学べます。
そして、歴史マンガは大人にも読みやすく、むしろ子どもよりも夢中になってしまうかもしれません。
気になる偉人や歴史について知りたくなったら、中田公民館の図書室の歴史・伝記マンガコーナーをチェックしてみてください。
中田公民館のこれから
中田公民館の外観
中田公民館は2〜3年後を目安に改修工事が予定されています。
現在(2024年)は、空調やLED照明などの改修の準備が進められています。
「工事が終わったら、子ども向けのイベントを企画したいですね」と、西岡さんは笑顔で話します。
一方で、今後の課題としては、駐車場の数が少ないことが挙げられます。
公民館で講座が行われる日は、駐車場がすぐに満車になってしまうとのこと。
中田公民館の図書室は、本を借りるだけでなく、地域住民の交流の場としても大切な役割を担っています。
古河市に住むなら一度は訪れて、お気に入りの一冊を探してみるのはいかがでしょうか。
【動画】中田公民館図書室内の様子
※音楽が流れるので音量に注意してください。
【アフタートーク】取材して初めて知ったサービス「予約・リクエスト(相互貸借)」
今回の取材を通じて、驚きの図書館・図書室のサービスを知りました。その名も「相互貸借(そうごたいしゃく)」というサービスです。
みなさんは読みたい本が図書館(室)になかった場合、どうしていますか?
そんなときは図書館(室)に「予約・リクエスト」という方法を利用できます。予約・リクエストすると、市内の他の図書館(室)で目当ての本を探してもらえます。
さらに、市内の図書館(室)で見つからないときに登場するのが「相互貸借」。これにより、茨城県内の図書館から本を取り寄せることができます。専門書や研究書など、なかなか見つかりにくい本が見つけられるかもしれません。ただし、書籍の種類によっては条件があり、借りられない場合もあります。
予約・リクエストは、市内すべての図書館(室)で受け付けています。市内の図書館(室)から借りた本であれば、市内のどの図書館(室)に返してもOK。ただし、相互貸借で市外から取り寄せた本は、予約・リクエストを行った図書館(室)へ返却する必要があるので、覚えておきましょう。
みなさんも予約・リクエストを活用して、古河市の図書館(室)を身近な便利スポットにしてみてください。
(ライター:相馬はじめ)
【中田公民館図書室の詳細情報】
■所在地・連絡先 住所: 茨城県古河市中田新田135-1(Googleマップ) 電話番号:0280-48-1852 ■利用案内(図書室) 開館時間:午前9:00~午後5:00 休館日:月末整理日(月の最後の平日) ■アクセス 駐車場:第一・第二駐車場完備 バス:ぐるりん号「古河市立古河第四小学校前」下車すぐ ■詳細情報 ホームページ:https://www.city.ibaraki-koga.lg.jp/soshiki/syakaikyouiku/2/8992.html |