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~四代続く老舗ホテル~ 創業153年目を迎える古河西口駅前【ホテル津賀家】さん

こんにちは。koga.ライターのみっちゃんです。
koga note.を通じてみなさんのお役に立てればと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。

 

古河にチェーン店ではない家族経営の宿泊施設があるのをご存知ですか?

地元の方もよくお薦めする明治5年(1872年)から続く、まさに駅前旅館という
「ホテル津賀家」さんがあります。

今回は創業153年目を迎える、ホテル津賀家四代目、塚原博孝さんにホテルの歴史や運営についてお話を伺いました。

 

【津賀家さんの歴史】

津賀家外観

津賀家さんは創業明治5年(1872年)現代表の曾祖父の代から始まり現在までの間に二度の火事に見舞われたそうです。

当初の建物は現在のかごめ広場付近(現在の居酒屋カストールさん前)にありました。

火事のため、元コモディイイダ様向かい側の現パーキング付近に移り、大正14年(1925年)に二度目の火事で現在の場所に移りました。

そして昭和57年(1982年)に建て替えをし、42年の月日が経ち現在に至っています。

屋号の「津賀家」は、「昔はつつが虫という虫に刺されて旅人が命を落とす事があり、つつがなく旅を終えられますようにという祈りを込めてこの屋号にしたという事を祖父から聞いた事がありました。」と奥様が話して下さいました。
旅人の思いを込めた屋号を先代はつけたかったのだろうとのことでした。

屋号については、昭和57年に博孝さんが家業を継ぎ新築するタイミングで「津賀家旅館」を洋風の名前に変える案がお父様からありました。しかし博孝さんが「旅館」を「ホテル」に変えただけで「ホテル津賀家」としました。

そのおかげで古河の駅前に脈々と昔からある「津賀家」の名前が残っています。
博孝さんが老舗として名前を残してくれたことは先代の方たちもきっと喜んでいられるでしょうね。

 

【四代目になった経緯は?】

四代目の博孝さんは大学を卒業後、静岡県伊東市のホテル会社に就職しレストランやフロント業務、東京での営業などホテル業に関するあらゆる仕事を約3年半、経験した後に家業を継ぐ為に古河に戻り、四代目としてご両親と奥様の4人で家族経営することになったそうです。

 

古河駅140年ポスター

ちなみに現在、古河歴史博物館では「古河駅140年」という古河駅の歴史がよくわかる企画展が開催されています。
※2025年9月28日(日)まで開催
https://www.city.ibaraki-koga.lg.jp/soshiki/rekihaku/tenjiannnai/kogastation140.html

そこに展示されている「古河町共同寿語録」という明治から大正の古河の商家をすごろくにした資料があるのですが、

そのすごろくに、なんと!津賀家さんも掲載されていました。

しかし屋号が「ホテル津賀家」ではなく「古河停車場前 旅館 津賀屋」となっていました。
早速、そのことを博孝さんにお聞きしたのですが、「屋」が「家」に変わった経緯などはわからないとのことでした。

そんな歴史が今回の展示からも垣間見れて、何だか嬉しくなりました。

 

【お腹も気持ちも満たすホテルに】

朝食メニュー例

朝食メニュー例

ホテル津賀家さんは市内でも一泊二食付きで予約が出来る数少ないホテルの一つです。
お仕事で長い期間お泊りされるお客様には毎日夕朝食とも日替わりでお料理を提供していて、
毎日のお食事を楽しんで頂いているとの事です。
お仕事に限らず、スポーツ関係で合宿や試合で宿泊されるチームのお客様にもボリュームや栄養を考慮したお料理は好評との事です。
お料理は奥様が担当されていて、季節や地元の食材(主に野菜)を取り入れて調理をしているそうです。

 

夕食メニュー例

夕食メニュー例

朝食、夕食のどのお料理をみても、お客様に喜んで頂きたいという心遣いが伝わり、
宿泊しなくても食べてみたいメニューばかりです。

まさに家庭的な手作り料理と館内の装飾がリピーター様が多い魅力の一つかもしれません。

 

館内の装飾

館内の装飾は奥様の担当で、来館して頂いたお客様には「また泊まってみたい」と思われるようなサービスを心掛けております、との事です。

 

【古河ならではの数々の絵画たち】

館内の絵画

ちなみに、館内のロビーや各部屋には渡良瀬遊水池を描いた絵画が多く飾られています。

こちらの絵は古河市の油彩画家だった故猪瀬開蔵氏により昭和57年の建て替え前に描かれた津賀家旅館当時の貴重な水彩画です。
左端に書かれてる津賀家旅館の看板は木製。使い続けるには難しく「神棚」として新しく生まれ変わったそうです。
そんな津賀家さんの歴史がこの絵から読み取れるのも、とても感慨深いものです。

 

【お客様いらっしゃいませ!】

24時間利用可能なお風呂

24時間利用可能なお風呂が嬉しい

リピーターのお客様が多いということを伺うと、利用されたお客様の満足度の高さが伺えます。

また最近多いのが、古河に嫁いだ娘さんの家族に会いに、ご両親がここ津賀家さんに泊るというケースや、古河市内観光や渡良瀬遊水池でのバルーン体験等のお客様の宿泊もあるそうです。

古河市内を廻られて、古河の良さを語ってくれるお客様もいらしてとても嬉しく思います、と話されていました。

和室10畳

 

【永遠にいつまでも】

ツインルーム

ツインルーム

最近はインターネットからの予約が多くなったことで、電話対応や宿泊管理業務が簡素化されたそうです。年中無休のお仕事でしたがそのお陰で月に一度は休みが取れるようになり、やっとご夫婦で好きなところへ出かけられる機会が出来たそうです。
休みは月に一日あれば充分!と明るく話す働き者の津賀家さんは本当にこのお仕事が好きなんだなぁとしみじみ感じました。

塚原さんにはお二人のご子息がおり、それぞれが家業の後押しとなるようなお仕事をされています。

とても頼もしい事ではありますが、後継について強要はしていないとのこと。ご夫婦の寛大さが伝わりますね。

今後のことはわかりませんが、長く続けていくためにも夫婦円満にお二人とも健康でやっていこう!と奥様とも話をしているそうです。健康の秘訣は無いと話していましたが、ずっと「笑顔」でしたのでそれが秘訣だと感じた次第です。

 

ホテル玄関入口

ホテル入り口

そんな素敵なホテルの入口には、ミモザ・ユーカリ・アボガド・プルメリアやどんぐりの木にもみじまで四季折々の木々があります。通り入口から玄関ドアまでの植物達もぜひご覧下さい。
そして、とても堅実な代表が出迎え終始笑顔で話してくれますので安心してご利用下さい。

 

【おわりに】

受付

受付ロビー

私自身、「津賀家」さんの存在は知っていましたが、利用することもなければホテルのことを知る機会も今までありませんでした。

今思えば奥様と10年以上前に子供サポートのような会でご一緒した事があり、その時に「津賀家」と聞いた事を記憶していたことを思い出しました。

そして今回、このように記事を書くという形でまた繋がりが出来たことが懐かしく感動的でした。

この取材が私にとって新しい発見となり、古河のホテル事情を知ることが出来ました。
津賀家さんには今回の取材を快くお受けいただいたことにとても感謝しています。

津賀家さんがこれからも古河への来訪者のために、たくさんの方に愛され、長く続いていって欲しいと願います。

記事を読んでいただいた皆さんありがとうございました。
今後、古河の宿泊施設を尋ねられたら、古河駅前で長く親しまれている「津賀家」さんを紹介してみては?

きっと塚原さんご家族が笑顔で出迎えてくれますよ。

 

(ライター:みっちゃん)

ホテル津賀家
〒306-0023 茨城県古河市本町2丁目1−8
電話番号 0280-32-0538
ホームページ https://hotel-tsugaya.com/

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みっちゃん

福島県出身。古河に住んで20年以上経ち将棋にも同じ位関わりがあります。子育て中に未来の子供達へのメッセージという事で、職業インタビューをし記事を書き投稿する機会に恵まれました。子育てを終えた今またやってみたいと模索していたところ、koga noteライター募集が目に留まりました。現在は学習塾経営の傍らインターネット事業についても学習中です。私は人と人が繋がるお手伝いをすることがとても好きです。このkoga noteを通して古河市に住むみなさんのお役に立てれば幸いです。

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